イーサリアムの未来を大きく変える「Dencun」アップデートが迫っています。このアップデートでは、ネットワークスループット*向上、トランザクション手数料の削減、スケーラビリティの改善が期待されています。特にレイヤー2ネットワークのガス代**が大幅に削減される予定で、注目を集めています。ガス代の高騰に悩まされていたイーサリアムのユーザーからは賛同の声が上がる一方、インフレ率への影響から懐疑的な見方もあります。

(*一定時間に処理できるデータの量のこと)

(**送金の際に発生するコストのこと)

本記事では、イーサリアムの課題であるトランザクション手数料の高騰に対する改善策としてのDencunアップデートの意義を解説します。

イーサリアムのユーザーやETHの投資家にとって、Dencunアップデートは押さえておきたい項目です。是非最後までご覧ください。

イーサリアムの「Dencun」アップデートとは?

イーサリアムの次回大幅アップデートであるDencun(デンクン)では、ネットワークスループットの向上、トランザクション手数料の削減、スケーラビリティ*の大幅改善などをもたらすことが期待されています。このアップデートにより、レイヤー2ネットワークのガス代が1/100~1/50程度になる見込みです。

(*処理できるデータの拡張性のこと)

また、レイヤー2のトランザクション手数料の削減によってユーザー体験の向上なども期待され、利用者の増加や、それに伴う価格上昇を見込む投資家など、各方面からの思惑が水面下で動いています。

2024年2月末頃に実装予定

Dencunアップデートは、2024年2月末頃に実施される予定です。

https://coinpost.jp/?p=506918

イーサリアムの過去のアップデートでは延期がなされたことがあり、今回も多少の遅れを想定している人も多いと思われます。

アップデート前後での価格変化を見込んで投資をする場合は注意しておく必要があります。

ガス代・手数料が安くなる

イーサリアムのDencun(デンクン)アップデートにより、レイヤー2のガス代は安くなる見込みです。具体的には、レイヤー2ネットワークのガス代が1/100~1/50程度になると言われており、トランザクションの手数料が削減され、ユーザーのコストが低減されることが期待されています。

現在のイーサリアムは、トランザクション手数料が高騰していて「使い物にならない」との批判を多く受けていました。今回のアップデートにより、取引速度やガス代が改善され、さらなる利用拡大と市場活性化が期待されています。

バーンされるETHの減少で、インフレへの懸念もある

Dencunアップデートについて、イーサリアムの支持者の中にも懐疑的な人がいます。

このアップデートでレイヤー2の手数料が安くなることで、インフレに影響が出る可能性があるからです。ガス代の削減により、トランザクションのコストが低減され、ユーザーが取引を行う際の負担が軽減されます。その一方で、イーサリアムにおいて取引手数料の一部はバーンされており、その総発行量の増加を抑制(もしくは減少)させています。

取引手数料の減少によって、このバーン*されるETHの数量が減少する事で結果的に新規に発行されるETHの量の方が多くなり、通貨のインフレを懸念する声が上がっているのです。

(*既に発行された通貨を消滅させること)

暗号資産の将来性を考える上で、トークンの流通量の増減や総発行量は重要な部分ですので、ETHを保有されている・保有予定の方は注視しておきましょう。

【まとめ】イーサリアムのDencunではガス代減少がキーポイント

本記事では、イーサリアムの次回大型アップデート「Dencun」について解説しました。

Dencunネットワークスループット向上、トランザクション手数料削減、スケーラビリティ改善をもたらす見込みで、レイヤー2ネットワークのガス代は1/100~1/50程度に低減されます。これにより、L2トランザクション手数料の削減によるユーザー体験向上が期待され、投資家や利用者から期待の声が寄せられています。実施予定は2024年2月末頃で、一部遅れも予想されています。特にDencunアップデートにより、イーサリアムのガス代が安くなり、取引速度が向上することで市場活性化が期待されます。しかし、ETHのバーン量減少によるインフレ懸念も存在し、投資家はアップデート前後の価格変動に警戒が必要です。

今回も最後までご覧いただきありがとうございました。

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