【DeFimans Mondays#7】2023年ラストセッション!今年のweb3トレンドを振り返ろう~2023年振り返りpart~
[DeFimans Mondays]は、月曜(不定期)夜20時より、web3コンサル会社DeFimansの業務の裏側やトレンド話、パートナーをゲストに加えて「web3あれやこれ」をお伝えすべく開催された、X Spaceのトークセッションです。
12月18日(月)に開催された第7回目では、「2023年ラストセッション!今年のweb3トレンドを振り返ろう」というテーマで、弊社共同代表の小野暢思と、シニアリサーチャーの北野・アソシエイトの山田でトークセッションを行いました。
リアルタイムでは参加できなかった方は、上のポストかアーカイブを聴くことができますので、ぜひ聞いてみて下さい!
※今回のセッションのHPコラムはPart1、Part2と分けて公開させていただきます。
目次
改めての自己紹介をお願いします!
山田:今回は、弊社の勉強会を開催していただいてる北野さんと一緒に最後のSpaceセッションを締めくくろうと企画しております!また、共同代表の小野さんには、DeFimansが創業1周年を今年9月に迎えたということで、改めて「今年1年がDeFimansにとってどんな年だったのか、そして来年の抱負は?」ということをお伺いできればと思います!
今回初めて、DeFimans Mondaysを聞いて下さる方もいらっしゃると思いますので、 お2人から簡単に一言ずつ、自己紹介をお願いします!ではまず、小野さんからお願いします。
小野:初めまして!DeFimans共同代表の小野暢思と申します。気づいたら1年終わってしまいそうですが、 非常に実りのある、人生で1番楽しい1年の1つでございました。よろしくお願いいたします!
北野:よろしくお願いします。シニアリサーチャーをしております、Hiroryこと北野と申します! 今年の感想としては、「本当に激動だったな」っていうのがありますので、後半の注目したニュースのセッションで取り上げたいと思います。
山田:ありがとうございます。そして、司会進行を行います、アソシエイトの山田と申します。私にとっても今年はものすごい激動の1年でしたので、これについても色々、小野さん・北野さんを交えて、会話できればなと思います。よろしくお願いします!
DeFimans設立1周年:カルチャー作りは最も大変、だが最も重要
山田:それでは早速、最初のコーナーとしまして、弊社が今年の9月に創業1周年を迎えたということで、
「DeFimansにとっての一年間を振り返ってみよう」というコーナーです。こちら、まずは共同代表の小野さんに、創業してからの道のりと、達成したこと、そこの1年で最も印象的だったこと・大変だったことなど、お話お聞かせ願いたいです。
小野:はい!まずは創業からの道のりで言うと、ずっと黒字っていうのはありますね。無借金経営で、株式での資金調達もせず、全部自己資金で会社を経営して、メンバーが20人まで増えたことが、非常に大きな道のりであり、達成したことかと思います。
印象的だったことはどれを選ぶか難しいんですね。ただ、メンバーの半分程度が、女性になったっていうのは、1つ印象的だったことです。こういうweb3やAIとか、テック系の領域の企業って、男性の比重が高くなりがちなんですね。その中で、私として多様性を持ったメンバー構成にしたいと思って採用してたっていうのもありますが、まず幹部メンバーが半分女性メンバーでした。性別だけではなくて、国籍・宗教・民族性や社会階層など、色んな観点での多様性を入れないといけないと思うんですけど、そういう意味で、多様な組織になったのが1番印象的ですね。
山田:では次に、この一年で1番大変だったこと・非常に苦労したことは何でしょうか?
小野:それはやはりカルチャーですね。要は、色んな人を採用している中で、合う合わないってあると思うんですよ。
で、その原因を考えて、DeFimansに合わなくて、卒業してたメンバーも沢山いるという状況になった時に、「この会社はどういう人を求めていて、どういう人は来てほしくないんだろうか」というのを言語化する作業、そこがやっぱ大変でしたね。適当に経営していても良い組織が作れるわけじゃないんだなって思いましたね。なので私たちは、幹部メンバーとかも含めて、 「こういう会社です。こういう人が欲しいです。こういう人は来ないで下さい」っていうのを、言語化して、Deckにまとめました。
別にハイパフォーマンスだけど倫理感の低い人は必要としておらず、逆も然りです。長くなりましたが、会社のカルチャーを言語化する作業が、1番大変だったなと思います。
山田:会社のカルチャーを作る上で、DeFimansのメンバーも入れ替わり、その新陳代謝を経て、また新しい組織に生まれ変わったのかなと思います。
次に「何を達成していく・何をゴールとして突き進んでいくのか」ということをお伺いしたいです!
小野:言語化するのは難しいですが、強い組織にしたいので、web3界の、最強のプロファームになりたいってずっと言っておりまして、社内で具体的には6つのことをやろうと思ってまいす。今ドキュメントを書いてるので、社員には追って共有します!
1つ目が、理念を刷新することです。今会社のHPに、理念は書いてありますが、少し抽象的なので、もっとシャープで具体的にしようかなと思ってます。ガラッと変える予定です。
2つ目がカルチャーと言語。カルチャーの言語化はさらに強化します。既に(明文化された)カルチャーはありますが、より細かく言語化して、メンバー全員に浸透させていきたいです。
3つ目がオフィスの新設ですね。今は青山一丁目にありますが、狭いので、メンバーが全員来て作業できるような広さのオフィスを渋谷近辺に開設しようかなと思ってます。
4つ目が全体定例の導入です。今まで全体定例とか1回もやったことないんですよね。それは会社としては面白いことなので別によかったのですが一方で、 無さすぎたという気もしていています。全体定例がある方が、会社が進む方向性やビジョンの話がしやすいので、やりたいと思っています。
次が、オフサイト実施です。オフサイトとは、遠足に行ったり合宿をしたり、リアルで集まってするアクティビティのことを言います。今は分散化しすぎてて、業務で関わりがない人とのコミュニケーションする機会が全然ないと思うので、オフサイトもあった方がいいかと思っています。僕がNetflixに在籍していた時、オフサイトが頻繁にあって、アメリカ本部の人など普段合わない人とコミュニケーションができて、その後の業務がスムーズになったって経験がありました。ただこれは休日にやるのはだるい為、平日の業務時間内にやろうと思っています。
最後が、1on1のカルチャーをもうちょっと浸透させることですね。幹部やリーダー陣がメンバーに対してやる形式だけではなくて、メンバー同士の1on1もあったらいいなと思ってます。売り上げ上げるとか営業頑張るっていうのは、トップパートナーたちが頑張ればいいので、他のメンバーに対しては、売上を出すとか営業成績を期待するというよりかは、組織として強くなってほしいみたいなところをちょっと重点的にやることが来年の1年になるかな、という感じでございます。
山田:DeFimansにとってはある意味、中央集権への揺り戻しが起きるような1年になっていくということですね。面白い1年になりそうですね!それでは北野さん、今の小野さんのお話を聞いていて、どのようなご意見を持たれましたか?
北野:今年は結構いろんな案件に携わらせていただく中で、「色々な相手に対して、自分の持っていた武器みたいなものがビジネスとしてこう活用できるんだな」といったことを学ばせていただきました。
ふとした情報共有がビジネスで活かせるなど結構あったので、オフサイトですとか、実際に集まる場が増えていく中で情報連携がなされて、シナジーが生まれて、来年はもっと、上手く仕事ができるかなと思いました。
山田:ありがとうございます!この1年間はずっとオンラインでしたが、その中でも色んなことを経験させていただいて、来年からさらにオフサイトなどリアルでメンバーと会う機会が増える中、学ぶことが指数関数的に、増えていきそうだと思うので、来年が楽しみですね!
2023年のweb3のトレンド・キーワード
山田:続きまして、今年のweb3のトレンドやキーワードを振り返っていきたいと思います。まずは小野さんからお願いします!
①モジュラーブロックチェーンの振興
小野:北野さんと被る部分と違う部分はあると思いますが、モジュラーブロックチェーンかなって思いますね。ブロックチェーンの中にもいろんな技術体系があると思いますが、モジュラーブロックチェーンが多分1番注目されたワードで、技術形態であり、それに関連する、Celestiaなどのプロトコルが、注目されたのかなと思います。北野さん、どう思いますか?
②LSDeFiの確立
北野:レイヤー2周りは確かに、僕も今年のトレンドだったと考えています。あとはLSDeFiは今年で確立したなっていうのが、結構印象的でしたね。
これが実際に確立したのが、3, 4月ぐらいでして、イーサリアム2のステーキングからようやくwithdrawができるようになったこと、これが成功するかどうかっていうところが、今年成功できた鍵だったと思います。それに伴ってリキッドステーキング系のプロトコルも次々に出てきて、成長していったみたいな部分があって、印象深かったです。
小野:イーサリアムの上海アップデートですね!
イーサリアム上のこのアップデートでは、Proof of StakeでステーキングされていたETHが引き出せるようになりました。それによって、どんな技術やサービスが出てくるのか というのは、上海アップデートの前後ぐらいから、期待されてたとは思いますが、それらがしっかり実装されて、ユーザーがついて、という流れでトレンドになってたって感じですかね。
北野:本当はそのアップデートが成功するかしないか、要は失敗するかもしれないリスクがあってstETHの価格がデペックして流通していた場面もありましたが、その辺りも、一気に回復していって、リキッドステーキングトークンがちゃんとと使っていけるようになって流動性も確保された。ここは本当に成功して、さらに広がったなと感じますね。
小野:L2周りの話で言うと、ロールアップって技術が出てきましたね。要は、イーサリアムのメインネットのトランザクションが混み合ってきて、ガス代が高くなり、これを解決するために、高速道路みたいなものを作ろうとしたという話ですね。そして、高速道路を作って、一般道の混雑を解決しようみたいな発想で、ま、レイヤー2が出てきて、Optimisticロールアップと、ZKロールアップという2大派閥が登場しました。そうしてレイヤー2が盛り上がってきた中で、「dAppsやアプリケーションに合わせたレイヤーを作った方が早いんじゃね」といったイメージで、Apps Vesting チェーンやレイヤー3と言われるようなものが、出てきました。これがレイヤーの流れだったと思います。このようなコンテキストの中で、モジュールブロックチェーンがどう出てきて、そもそもモジュールブロックチェーンというのは何で、なぜ注目され始めたかについて、北野さんはどう見ておられますか?
北野:色んな形のレイヤー2が広がっていくような未来と、「このようなL2あったらいいのにな」といった期待にし対して実際に実現できそうなアセットが沢山出てきた、というところで、さらに参入する人も増えてきてるのかな、という印象ですね。
小野:なるほどなるほど!それに関連して、この間、イーサリアムファンデーションのVitalikから「いわゆるzkEVMを、L1のメインネットの方で実装しちゃいましょう」みたいな話があったじゃないですか。あれが今後どういう影響を与えるかっていうところは、どう見ていますか?
北野:その話に関しては、「そういう議論をしてみようよ」っていう投げかけがあったっていうところで、その点を結構意識しながら開発していく、レイヤー2は増えていくと思いますね。ただ、他のチェーンを実際に自分たちのレイヤーに乗っけてくようなインセンティブはVitalikが投げかけたところにはないものとして持つことはできるので、もしそうなった場合に備えても、先にインセンティブだったりとか、どうこう出せますよみたいなとこを大々的に打ち出して、L2の、るつぼみたいなのも活発していくのかな、とは思っています。
小野:ありがとうございます!
③ソラナの台頭
山田さんは今年のトレンドについてどう思いますか?日本だと、ビッグモーターズとジャニーズの話題で持ち切りでしたけど、ブロックチェーンの文脈では、どうでしたでしょうか?
山田:主にプロダクトやプロトコルの話は、お二人がされたと思うので、自分からは海外のweb3の方々が騒いでた、ソラナがイーサリアム対抗軸として頭角を表してきた1年だな、という感触がありました。例えば、海外の有名なweb3メルマガであるBanklessでも、「イーサリアムとソラナのどちらがどの分野で優れてるか」みたいな議論がかなり頻繁に起こってて、これはイーサリアムの唯一性が脅かされる1年だったのかのように思います。
小野:特にソラナに関してはアメリカのお金がたくさん入っている、言い換えればアメリカ市場統計と密接に連動してる点が面白いと思っています。(逆に、)他のトークンとかプロトコルって、結構アジア色が強いと思うんです。
世界的にブルマーケットの時って、結局、アメリカ市場が好調であることが前提としてあると思うんですよね。 で、「アメリカの資金が結構入っているソラナがブルマーケットの時、強くなるというのは、あり得るのではないか」という話が前からあったので、その通りになっている気がしています。
山田:今年はアメリカの市場も、かなり色々な動きがありましたよね。これは別の話になってしまいますが、今年web3界隈で話題になった人物としてはSECの委員長である、Gary Genslerさんが、その内の一人として挙げられると思っています。なぜかと言うとSECが、多数のクリプトアセットを対象に、証券性があるという主旨で訴訟を沢山起こしてまして、
例えばリップルが訴訟されていたように、法規制の面でも、非常にアメリカは、今年のweb3の話題の中心になった年かな、と思いますね。
小野:アメリカ経済関連だと、私はCathie Woodっていう方に注目しています。ARK Investというファンドの方なのですが、彼女が、結局クリプトの銘柄も組み入れていて、凄くどうでもいい話ではありますが、彼女のARK Investに逆張りするETFがありまして、それはもう全く逆のARK Investの値動きをさせるっていうETFなのですが、それがめちゃくちゃ成績がいいらしいんです。Bloombergのニュースか何かで、あのCathie Woodに逆張りするETF絶好調みたいな記事を見て、凄い嫌がらせみたいな、金融商品作る人もいるんだなと思いましたね。それは関係ないことですが、Cathie WoodやARK Investなどが、例えばビットコイン関連のETFの承認などにどのように寄与するのかっていうのは、見たりしています。
人物で言うと、CZのBinance退任というのは、1つの時代の変わり目を象徴すると捉えた方が多いのかなと思いましたね。
山田:そうですね!北野さんは今年話題になったweb3人物は思い浮かびますか?
北野:CZはやはり勿論といったところですね。、(OpenAI社のCEO)サムアルトマンは(クリプトとAIの)両方の面で注目されたなと思っています。彼はChatGPTの方で有名ですが、ワールドコインの方も立ち上げてやってるんですよね。5月あたり、春ぐらいに、交際認証が話題になってそして最近もWorld Coin2.0にアップデートされて、IDで色んな所にログインができるようになって、本当に直近の今週では急騰を起こして、2週間に1度くらい1000円、2000円貰える状況が続くのが、面白かったな思っています。
Chat GPTの側面としては、調べものをする中で、私は結構海外のホワイトペーパーとかを
読むのですが、あれのおかげで理解を早めるのに助かったなっていうのもあって、まさに両方の面から、お世話になりました。
小野:なんか一時期、Microsoftへ転職みたいなニュースが流れた時、面白かったですよね笑 何転職してんねんって思いました。結局戻りましたね。
山田:そうですね、謀反があったみたいですけど、色々解決したようですね。
北野:ああいった形で創業者を追放するようなことも、多分今年見てないだけでも似たような時期があったかもしれないですし、来年もなんか起こるのかもしれないですね。
小野:結構色々とありますよね。DAOもそうやって、ガバナンストークンを占拠されて、ハイジャックされるみたいなことは。僕は「web3総会」って呼んでいますが、 アクティビストみたいな人が株式を買い上げて好き放題やるみたいなものは、DAOにもつき物だなとは思っています。
2024年は○○に注目!
小野:アンドリーセン・ホロウィッツがクリプトで期待する領域みたいなレポート出してた気がして、私はまだ読んでいませんが、山田さん北野さん、もう目を通されましたか?
Part1ではここまでです!
続きはPart2をご覧ください
「公開し次第、掲載いたします。」
いかがでしたでしょうか?
最後までご覧いただきありがとうございました!
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