『 今、web3はアジアが熱い!アジア市場最前線』ーマスアダプションが急速に進むアジア圏
DeFimansCMO谷口は、web3BB1日目の『今、web3はアジアが熱い!アジア市場最前線』セッションにモデレーターとして登壇させていただきました。
目次
登壇者一覧(敬称略)
ジョン・ムイ (CEO, Monngate)
ジスーン・リム(CEO, 3PM Inc.)
ヘンリー・ウー(Head of Asia Business Development, Orderly Network)
谷口 萌 [M](Chief Marketing Officer, 株式会社DeFimans)
セッションコンテンツ
Q1
谷口 [M]:登壇者の方はそれぞれ異なるweb3領域でご活躍されているが、皆さんの専門分野・活動地域でのweb3トレンドは?
ウーさん:アジアではDeFi、そしてNFTが注目されていると感じる。中でもテックインフラ・テック人材が豊富な地域ではブロックチェーンアプリケーションが拡大している。
リムさん:今は第三のクリプトウィンターの真っ只中だと認識している。韓国はLuna/TerraやFTXの影響もあり金融以外のユースケースが模索されている(RWA、エンタメ)。また韓国政府はSecurity Token周りの法規制を進めているが、証券会社を贔屓する内容であるため、テック界隈では不満が噴出している。アジア各地で新L1チェーンが作成されていて、web3のインフラ整備は着実に進んでいる。注目すべきなのは、これによってどのようなユースケースが生まれるかだ。
ムイさん:当初米国はweb3の最先端を走っていたが、近年は規制によって勢いが衰退している。アメリカほど資金調達環境は良くないが、アジアでは急速に規制緩和・マスアダプションが進んでいる。
Q2
谷口 [M]:日々の生活・業務の中でマクロエコノミーの変化は感じるか?それらがweb3に及ぼす影響は?
ムイさん:金利が高くなっているため、資金調達が難しくなっている傾向にある。このベアマーケットでもひたすら自身のプロダクト開発や成長に向き合っているプロジェクトこそが強くなれるのではないか。
リムさん:web3にもAIについても言えることだが、新テクノロジーのインフラ基盤が固まり情報が広く拡散するにつれ、その領域への参入障壁は低くなる。今後web2大企業や小規模スタートアップが本格的にweb3界に参入してくるだろう。低コスト・低人員のスタートアップが大手プレイヤーと張り合う時代が到来している。
ウーさん:期末課税評価の見直しなど日本でも規制緩和が進んでいるが、国内でのweb3プロジェクト開発はいまだに制限が多いのではないか。この点からも、オフショア開発や国外プロジェクトへの投資を通して日本のweb3業界はさらに発展できるのではないかと考える。
Q3
谷口 [M]:web3業界での新興トレンドは?
ウーさん:現状はあまりにも多くのブロックチェーンが分散していて、それぞれネイティブトークンを抱えていたり、独自の仕組みを持っていたりするためユーザーにとって不便が生じている。Omniチェーンサービスを使えば、ユーザーが複数チェーンにまたがってブリッジを行うことが不要になる。
リムさん:Account Abstractionに注目している。これはユーザーがサービスのフロントエンドでGoogleアカウント等を利用してアカウントを作成すれば、バックエンドで自動的にウォレットが作成される仕組みを指す。つまり、ユーザーが自身がわざわざウォレットを作成しなくて済む。これによりウォレット保有ユーザー数が大幅に増加することはメリットなのだが、プロバイダによって種類が分立することが問題となる。業界がセグメント化してしまう懸念もある。
ムイさん:一般ユーザーにとってはウォレット作成は煩雑すぎる。バックエンドで自動的にウォレットを作成してユーザーには表向きに何も見せない、これがマスアダプションへの近道ではないか。
Q4
谷口 [M]:アジアのweb3は本当に「熱い」のか?
ムイさん、リムさん:Yes!
ウーさん:はい、東南アジアではブロックチェーンインテグレーション、東アジアでは急速に規制緩和が進んでいる。アジア圏でのweb3の発展について個人的には非常に前向きだ。
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アジアにおけるweb3インフラ整備が着実に進んでいること、マスアダプションの鍵となるのはAccount AbstractionのようなUX重視・バックエンド連携可能なサービスであることがトレンドであり、今後もアジアにおけるweb3は非常にアツいということが、業界リーダーとしての見解でした。
ブロックチェーンや、その他web3事業についてお悩みのある方はぜひDeFimansへご相談下さい。