DeFimans注目記事ピックアップ:PayPal、世界規模で「暗号資産決済」機能を正式ローンチ

DeFimans注目ポイント:世界規模での「暗号資産決済」
PayPalは本日、新たに「Pay with Crypto(暗号資産で支払う)」機能を発表した。これにより、ユーザーは100種類以上の仮想通貨(ミームコイン「Fartcoin」を含む)を使ってPayPal提携加盟店で支払いが可能になる。
この機能は、$3兆超規模のデジタル資産市場と約6億5千万人の暗号資産ユーザーとの接点を提供する。
「Pay with Crypto」は、Coinbase Wallet、MetaMask、Phantomなどのウォレット経由で、暗号資産を即時にステーブルコインまたは法定通貨へ変換し、即時決済が可能。ローンチ時点での対応ウォレットにはBinance、Kraken、OKX、Exodus、SolanaのPhantomも含まれる。
BTCやETHに加え、USDT、SOL、BNB、その他90種類以上のトークンを使って支払いができる。ミームコインでの利益をPayPal経由で現金化し、従来の商品購入に使うことも可能。
取引手数料は2026年7月31日まで一律0.99%のプロモーションレートが適用され、従来の越境カード取引(通常3〜4%)より大幅に安価になる。
発表によれば、暗号資産ユーザーにとっては決済手段の多様化にとどまらず、国際購入時のコストを最大90%削減できるとのこと。この数値は為替手数料とカードブランドの手数料削減を反映している。
PayPal CEOのアレックス・クリス氏は発表の中で、「グローバルに成長を目指すすべての企業は、国際決済の受け入れにかかるコストや複雑な統合に直面している。我々は、こうした障壁を取り除き、すべての企業が目標達成に向かえるよう支援していく」と述べた。
また、「例えばグアテマラの顧客がオクラホマシティの加盟店でギフトを購入するケースでも、加盟店は即時に資金にアクセスでき、PYUSDをPayPal内で保有すれば4%の利回りが得られる」と説明。
「これらの革新は、決済の簡素化だけでなく、加盟店の成長促進、消費者選択の拡大、コストの削減を実現する。これはボーダレスで包括的な未来の商取引の姿であり、我々はその先導役である」と締めくくった。
なお、PayPalはPYUSDというステーブルコインも発行しており、時価総額でトップ10入りを果たしている。2023年にローンチされ、現在は8.9億ドルの評価額を誇り、RippleのRLUSDなどを上回っている。
PayPalアカウントにPYUSDの残高を保有する加盟店は、現在4%の報酬を得られる。また今月初めには、PYUSDとFIUSDの相互運用を可能にするため、米国の地域銀行ネットワークと連携するFiservとの提携を発表している。
「Pay with Crypto」は今後数週間以内に米国の加盟店で利用可能になり、ニューヨーク州金融サービス局などの規制当局の承認を経て、他地域にも順次展開される予定。
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