DeFimans注目記事ピックアップ:CMEグループ、暗号資産担保向けにGoogleと開発した「トークン化現金コイン」を年内に提供開始へ
DeFimans注目ポイント:CMEが「トークナイズド・キャッシュ」コインを開発
CMEグループは、Google Cloudと共同で開発しているとされる「トークナイズド・キャッシュ(現金のトークン化)」の提供を2026年に開始することを検討している。CMEのテレンス・ダフィー会長兼CEOが、水曜日の決算説明会で明らかにした。
モルガン・スタンレーのリサーチャーからトークナイズド担保について質問を受けたダフィーは、このテーマは「かなり深い」と述べつつ、「業界の他参加者が利用できるよう、分散型ネットワーク上に置ける自社コインに取り組んでいる」と語った。
ダフィーが、CMEが発行する単独のトークンを指しているのか、それともJPMorgan ChaseのJPMD(デポジットトークン)のように、決済や証拠金用途で使う“現金のトークン化”商品を指しているのかは、直ちには明確ではない。The BlockはCMEグループに確認を求めている。
CMEは世界最大級のデリバティブ取引所である。ここ数年、同社は暗号資産エコシステムにも段階的に参入しており、まずビットコイン先物を提供し、その後ETH、SOL、XRPへと商品ラインアップを広げてきた。
ダフィーの発言は、米商品先物取引委員会(CFTC)が、デリバティブ市場で一定の暗号資産を担保として利用できるようにする方針を示した直後に出てきたものだ。パイロット・プログラムの対象には、CircleのUSDCステーブルコインに加え、ビットコインとイーサリアムが含まれる。
もっとも、デリバティブ取引で暗号資産担保を試す・研究する動きは徐々に進んでいるものの、現時点ではまだニッチな領域にとどまっている。例えば昨年末には、KrakenがEUで暗号資産を担保として差し入れられるようにした。
CMEのトークナイズド・キャッシュ商品は、暗号資産担保の採用を加速させる可能性がある。具体的には、暗号資産を他の金融取引(レポ取引、証券貸借、担保付融資など)のマージンとして使う用途の拡大も見込まれる。
CMEグループとGoogle Cloudは、トークナイズド資産向けの分散型台帳ソリューションでも以前から提携しており、2026年のローンチを想定している。
■CMEコイン
ダフィーは、同社のトークナイズド・キャッシュ商品について「今年」ローンチする予定であり、「別の預託機関(デポジトリ)銀行が取引の実行を支援する」と述べた。またCMEとしては、ステーブルコインやトークナイズド・マネー・マーケット・ファンドのような、他のオンチェーン担保の形態にも前向きである可能性を示した。
「トークンや、今後何を受け入れるかは、それを発行して我々に提供する主体が誰かに左右される」とダフィーは述べた。「そして、そのトークンに伴うリスクにも依存する。我々がどこまでヘアカットして、それでも受け入れる価値があるのか。マージンとして提供されるトークンを発行する主体はどこなのか、という点だ。」
さらにダフィーは、「現在、さまざまな形のマージンを検討しているが、理解できないトークンを受け入れて企業をリスクにさらすことはしない」と付け加えた。「たとえば、システム上重要な金融機関(SIFI)からのトークンなら、三流・四流の銀行がマージン用に発行しようとするトークンよりは安心できるだろう。後者はおそらく受け入れない。」
CMEは、暗号資産先物・オプションを2026年初頭に24時間取引へ移行させる準備も進めている。
「すべての市場が24時間稼働に適しているわけではないが、クライアントからの暗号資産取引の“24時間対応”需要は拡大している。市場参加者は週7日、毎日リスク管理を行う必要がある」と、CMEで株式・FX・オルタナティブ商品を統括するティム・マコートは、10月に述べていた。
他にも、担保として機能し得るブロックチェーン型ファンドの実験は進んでいる。例としては、主に米国債で裏付けられたBlackRockのBUIDLマネー・マーケット・ファンドや、銀行預金で裏付けられたJPMorganのトークナイズド・デポジット・トークンが挙げられる。
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